ルービックキューブのタイムマネジメント

 まず、自己紹介します。私は張と申します。台湾のキュービストです。主催した大会All is Well 2017の機会に、中国大陸のルービックキューブ雑誌の執筆を誘われて、大会について文章を書きました。ですから、第九期の雑誌をもらいました。そして、今回はその中の文章、中国語を日本語に訳してみました。

原作:《魔方时间管理》张春雨Chunyu Zhang

 

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    ルービックキューブはキュービストの生活に最も大事なものだが、キューブは人生の全てではない。キューブと生活はどうやってバランスを保つべきなのか。それがキュービストとして考えるべき課題だ。ルービックキューブ大会の争いは激しければ激しいほど、目標を果たしたいなら、長時間の練習を繰り返ししなければならない。では、どうやって有限の時間に効率的な練習をすればいいのか、よく考えるべきだ。

 キューブの練習は逆流に船を行く、進まねば後退するのようなことだ。すなわち、転石苔を生ぜずということだ。立ち止まったら、手順を忘れるだけではなく、指の力も退化する。だから、長時間で規律的な練習が必要だ。キューブの練習をある程度の時間を封じると、退歩というよりむしろは進歩という噂があるそうだ。実は、それが違う。キューブを封じると、進歩すると言われるのは主に二つ原因がある。一つはキューブを封じる前に学んだ手順をまったく吸収しないことだ。キューブの練習に脳と筋肉もトレーニングしている。練習以外に、体の筋肉と深層意識についても練習の過程で学んだものを吸収している。つまり、睡眠もキューブの進歩を促すことができる。例えば、一日目に何十回も練習するが、うまく回せないかもしれない。しかし、寝た後に、時々手順をうまく回せることに気づく。前に学んだ手順がまったく吸収しないからこそ、キューブをある程度の時間を封じると、少し進歩することができる。だが、時間を言えば、キューブを封じる時間が練習時間に変わるなら、幅広く進歩することができる。二つはほかの種目を練習することだ。例えば、4x4x4を一ヶ月練習しないで、ほかの種目を練習している。一ヶ月後に、4x4x4を練習すると、進歩も見える。それは各種目が互いに進歩を促すのだ。

 様々な種目の進歩は技術の更新が必要だ。例えば、3x3x3はLBL法からCFOP法に進み、2x2x2はOrtegaからEGに進む。上級者に進んでいけば、自分に合ったものを選ぶ、またマスターにアドバイスを聞いたほうがいい。例えば、3x3x3のCFOP法は普通に7手順の十字OLLから学び、あとは全部のPLLを学び、最後は残るF2LとOLLだ。なぜなら、自分のタイムを短時間に効率的に進歩させるためだ。それに、だんだん進歩するからこそ、練習を続ける力が湧いてくる。2x2x2のように、もし直接全部のEGを学び、全ての手順を覚えるまで練習しなかったら、興味を失いやすく、途中に諦めることになる。そのため、技術を更新する時に、一歩一歩進み、手順を学ぶ退屈さに打ち勝つには、タイムが進歩することによって自分を励まし、バランスを保つ。毎日新しいものを学ぶ動力が湧いていけば、だんだん進歩する。

 人によって、練習の状態も違う。毎日練習し始める時に、状態が非常にいい人がいるが、だんだん乗ってくるタイプの人もいる。自分の状態によって、練習量をコントロールすることが必要だ。例えば、手が冷たい時に、手順を学ぶ。手があたたかい時に、記録を計測する。実は、練習する時に、三つ面のトレーニングがある。一つは手順がこなれることだ。二つはインスペクションと反応能力だ。三つは指の力を強くすることだ。以上の面で、手順の量、インスペクションと回すスピードも進歩することができる。キューブの練習は必ず目標を果たすために、練習する。逆に、目標がない練習はただ時間を浪費するのだ。

 スピード競技には、短時間の大量練習を勧める。なぜなら、いい状態に入りやすいし、壁を越えやすいからだ。目隠し競技には、毎日一定の練習量を定めたほうがいいと思う。大量の練習量は必要ないが、毎日練習し続けることが大切なのだ。目隠し競技をする時に、記憶段階のトレーニングが重要なので、長時間の規律的な練習をしなければならない。

 最後に、キュービストの練習計画は大会の時間と種目によって、定めることが多いそうだ。それはキューブのトレーニングに対して、とてもよい。大会前の練習には、アドバイスが二つある。一つは大会の前に、できれば新しい手順や方法を学ばないことだ。もし練習量が足りなかったら、大会にミスが出やすい。二つは練習量と種目の関係だ。やさしく言えば、どのぐらいの練習量をしたら、最もよい状態に入ることができるか、ということだ。例えば、大会の前に、もしウォーミングアップが足りないなら、最もよい状態に入らないので、いい成績が取れない。逆に、ウォーミングアップしすぎるなら、疲労状態に入り、いい成績も取れない。

 キュービストの生活にキューブの練習は最も時間がかかることだ。おのおのもそういうことをよく考えている。以上は執筆者の立場だ。ご参考までに。キュービストたちは毎日個人記録を突破し、大会にもいい成績を取るよう願っている。